【不動産売却】『登記名義と実際の所有者が違うケース』どう整理する?|おうち情報館代表ブログ | 弘前・青森の不動産のことならおうち情報館

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【不動産売却】福間直樹のマイホーム相談『「登記名義と実際の所有者が違うケース」どう整理する?』
【不動産売却】福間直樹のマイホーム相談『「登記名義と実際の所有者が違うケース」どう整理する?』
家を売ろうとしたときに、意外と多いのが
「登記名義と、実際に住んでいる・管理している人が違う」というケースです。

「親名義だけど、実際は自分がローンを払っていた」
「亡くなった父名義のまま10年放置していた」
「兄弟で話がつかないから売れないと言われた」

――弘前市でも、毎月必ず相談がある典型ケースです。

この問題は、“そのままでは売れない”だけでなく、
放置すると相続でもめる、税金が余分にかかる、解体すらできないなど、後々の負担が一気に増えてしまいます。

では、どのように整理すればよいのか?
青森・弘前の現場で数百件以上対応してきた流れを、やさしく解説します。

 


 

1.まず整理するのは「誰が権利を持っている?」

 

1.まず整理するのは「誰が権利を持っている?」【不動産売却】『登記名義と実際の所有者が違うケース』どう整理する?|おうち情報館

 

登記簿を開くと“名義人”が書かれていますが、実務で売却を進める際には次の3つを明確にします。

 

① 登記名義人
・誰の名前で登記されているか
・複数いる場合、持分割合はどうなっているか

 

② 実際の所有者(実質的な負担者)
・ローンを払っていたのは誰か
・固定資産税を払っていたのは誰か
・修繕や維持管理をしてきたのは誰か

 

② 実際の所有者(実質的な負担者)
・ローンを払っていたのは誰か
・固定資産税を払っていたのは誰か
・修繕や維持管理をしてきたのは誰か

 


 

2.典型的なパターンと整理方法

 

2.典型的なパターンと整理方法【不動産売却】『登記名義と実際の所有者が違うケース』どう整理する?|おうち情報館

 

⬜︎パターンA:親名義のまま
→ 相続手続き(遺産分割+名義変更)が必須


親が亡くなった後に名義変更せず住み続けるケースは非常に多いですが、売却前に必ず相続人全員の同意が必要になります。
相続人が全国に散らばっていても大丈夫。
書面での合意(遺産分割協議書)を整えることで売却へ進めます。

 

⬜︎パターンB:実際に住んでいたのが別人(子ども・兄弟など)
→ 名義人本人の同意が必要。認知症の場合は後見人手続きも。


「名義は父だが、住んでいるのは長男」
「父は認知症で判断能力がない」
という相談が非常に増えています。

この場合は、
・名義人が判断できる → 本人の同意で売却可能
・判断できない → 後見人の選任が必須
弘前では後見申立て~選任まで平均3〜4ヶ月。
時間はかかりますが、手続き後はスムーズに売却可能です。

 

⬜︎パターンC:兄弟で共有名義
→ 全員の同意が必要。1人でも反対すると止まる。


共有不動産は、売却の意思決定がとにかく難しい。
「兄は売りたい」「妹は思い出があって売りたくない」
こういうケースが数えきれないほどあります。

その場合は
・共有者全員へ説明
・“売らないことで損をする未来”を明確にする
・税金・管理費・解体費の将来負担を数値で共有
など、“共通の利害”を揃えることが重要です。

 

⬜︎パターンD:亡くなった名義のまま放置(10年以上)
→ 相続人が増えて、話が3倍むずかしくなる。


10年・20年と放置されると、相続人が2世代分に増えてしまい、
「会ったこともない親族が相続人になっている」というケースも。

こうなると
・人数が多くて連絡が取れない
・遺産分割が極端に難しい
・売却まで1年以上かかる
ということもあります。

 


 

3.“実態は自分”でも、登記を変えなければ売れない

 

3.“実態は自分”でも、登記を変えなければ売れない【不動産売却】『登記名義と実際の所有者が違うケース』どう整理する?|おうち情報館

 

現場で最も誤解されているのがこれです。

「ローンも税金も自分が払ってきたんだから、自分の家でしょ?」

気持ちはわかります。
しかし法律上は、登記名義人=所有者です。

つまり
・売買契約
・土地家屋調査士の手続き
・解体・リフォームの決定

すべて、名義人(またはその相続人)が権利者になります。
ここを早めに整理しておくと、後のトラブルが全て回避できます。

 


 

4.売却までの「最短ルート」はこれ

 

おうち情報館で最も多い相談ルートを、わかりやすく書くとこうなります。

⬜︎ STEP1:登記情報を取得(10分)
名義・持分・住所を確認します。

⬜︎ STEP2:誰が相続人になるかを洗い出す
戸籍の取得をサポートします。

⬜︎ STEP3:相続人全員の意思確認
電話・オンライン・書面での合意が可能です。

⬜︎ STEP4:必要な手続き(遺産分割・後見人など)を整理
弁護士・司法書士と連携します。

⬜︎ STEP5:物件調査 → 査定 → 買取 or 仲介売却
空家の場合、早期買取の方が負担が少ないケースが大半です。

 


 

5.放置のデメリットは「3つ同時に膨らむ」

 

1.相続人が増える(話がまとまらない)
2.固定資産税・草刈り・雪片付けの負担が続く
3.老朽化で価値が下がり、解体費が上がる


特に弘前市は積雪・寒冷地のため、放置は“資産”ではなく“負債”になるスピードが早いのが現実です

 


 

6.まとめ:登記と「実態の所有者」が違う家は、早めの相談で9割解決する

 

名義と実態が違うケースは珍しく見えて、実は弘前では“とてもよくある相談”です。
そして、正しい手順で整理すれば、ほとんどのケースが売却に進むことができます

「名義が止まっている」
「家族に話をしづらい」
「誰が相続人かもう分からない」

そんなときこそ、おうち情報館が力になります。
50代・60代の方の“負担を減らす売却”を、一緒に進めましょう。


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